冷えと不眠・自律神経の関係
本日は患者様で実際にあったケースをご紹介します?
不眠に悩んでいるということでご来院されたのですが、身体を診てみると首から肩甲骨の間あたりと手足がとても冷たいことに気づきました。
お腹、骨盤周りを温めながら鍼とお灸を行い、全身の血行改善と自律神経の調整をしたところ、1週間後にいらっしゃった時にだいぶ不眠は改善したとのことでした✨
以前の記事で冷えと自律神経の乱れの関係をご紹介しましたが(→今年の痛みは今年のうちに!~冷え症と自律神経の乱れ~)、今回のケースは身体の冷えから来る自律神経の乱れにより引き起こされた不眠でした。
実際に自律神経が乱れるとなぜ不眠が引き起こされるのかを考えてみましょう?
○なぜ自律神経の乱れが不眠につながるの?
まずはじめに、人間が睡眠をとるサイクルについて説明していきます。
睡眠をとるためには、日中で体を動かしているときに働いている交感神経の働きを抑え、代わりにリラックスしている時に働く副交感神経を優位にする必要があります。
自律神経が正常に働いていると、この二つの神経の切り替えがスムーズにいくのですが、これがうまく働かないと寝つきが悪くなってしまったり、寝ても夜中に目が覚めてしまいます。
充分な睡眠をとるためには、冷えや仕事・生活習慣のストレスによって交感神経が優位になってしまっている身体を、夜寝る前に様々な方法でいかにリラックスできるかがとても重要になります?
○不眠、冷えに効くツボは?
・不眠全般に効くツボには、『百会』『失眠』『労宮』などがあります。
百会…頭のてっぺんで、両耳を縦に半分に折った先端同士と鼻からまっすぐ上がった交差点。全身に361個あると言われるツボの多くが交わる交差点と言われ、冷えだけでなく自律神経の乱れ全般に効果があります。
失眠…足を裏から見た時のかかとの真ん中。不眠には代表的なツボで、高まってしまった交感神経を抑える働きがあります。
労宮…手を握った時に横に入るシワの線上で、人差し指と中指の骨の間にあります。こちらもストレスなどで活発になっている交感神経の働きを抑え、副交感神経を優位に(リラックス)していきます。
・冷えからくる不眠に効果があるツボは、『三陰交』『関元』などがあります。
三陰交…内側のくるぶしの頂点に小指を合わせ、頭側に指4本分上がった高さのすねの骨の内
縁。女性に多くみられる不調の全般に効果があるツボです。
関元…一般的に「丹田」と言われるところです。おへそから指4本分足側にまっすぐ下がったところにあります。「元気の玄関」とも呼ばれ、疲れやすさを感じている方にも効果的です。
ツボを押すときのポイントは ・あまり強く押しすぎず、ゆっくりと押していく ・寝る30分ほど前に押す ・押すときはゆっくり息を吐きながら、押している指を戻す時にゆっくり吸っていく ことを意識していきましょう!○ちょっとの工夫で不眠予防!
・スマホを寝る前にいじらない
寝る前の暗い場所でスマホをいじると、至近距離で光を浴びることになり身体は覚醒状態になってしまいます。寝る直前までスマホを操作したり仕事をしたりしないようにすることで、スムーズな入眠を助けます。
・リラックスできる環境を見つける
ベッドに入る前や入った時にいかにリラックスできているかもとても重要です。
ゆったりとした音楽を聴いたり(できれば日本語じゃなく聞き流せるようなもの。日本語だと言葉を理解する左脳が無意識に働いてしまい、自然と頭を使ってしまう可能性があります)、お茶やホットミルク・ハーブティーを飲んだり、アロマオイルを焚いたりすることで、身体をリラックス状態に持っていきましょう。
・お風呂に入った後、湯冷めしないように気をつける
入眠のメカニズムとして、一度上がった体温が下がる時に一番入眠しやすいという研究結果があります。
入浴後、温まった身体はなるべく冷えないように気をつけ、ベッドに入る時に温まった体を徐々に落ち着かせるように調整するとスムーズに入眠しやすいです。
○楚々では何ができるの?
楚々での施術としては
・鍼やお灸により不眠・冷えに関わるツボを温めながら刺激する
・ホットパックと呼ばれる温熱機器でお腹まわりを全体的に温めて身体をリラックス状態にする
・マッサージで全身の血流を良くすることで冷えの改善をし、自律神経を整える
・姿勢矯正により歪んでいる骨盤を正常に戻し、骨盤まわりの歪みにより滞っている血流を改善させる
といった施術が効果的です。
カウンセリングやお身体の状態を直接確認することで、上記の中から患者様一人一人に合った施術方法を選択していきます✨
冷えや不眠には様々な原因が関わっていることが多いので、少しでも違和感があったり不安な方はお気軽にご相談ください(^^)]]>